持ち株会とポートフォリオ


従業員持ち株会とは


従業員持ち株会とは、自分の勤めている会社への株式投資を少額の資金で長期的に行うことができる制度です。株式買い付け資金は、給与と一時金から天引きされ、実際の事務手続きは持株会事務局が管理運営します。たとえば、会社からは福利厚生費として奨励金(5%)が拠出されます。

従業員持ち株会の目的


従業員が自分の会社の株主になることで、自社の業績に敏感になって仕事にやる気をだしてもらい、会社側としては安定株主を増やせるとうメリットがあるので、このような制度を取り入れている会社も多いようです。
また、近年はコンプライアンスが問われますので従業員が自社株式を売買することは難しくなっています。では持ち株会は自社株を買うのに問題ないかといいますと、毎月決まって積立していますので問題になりません。また、売却は年2回決まった時期にしか売却できないので、これも問題なしです。売却は、最低売買株数を個人の証券口座に移すだけなので、そのまま保有していることもできます。

従業員持ち株会での積立は有効か?


持ち株会への入会は管理職に昇進すると、入会が必須になったりします。新年度になり昇進して管理職になり持ち株会への入会された方もおられると思います。一口千円くらいからなので負担にはなりませんが、奨励金の5%は結構魅力です。

では積立投資をしている場合、持ち株会への掛け金を増やしてポートフォリオに組み入れることは有効かどうかについて考えてみたいと思います。国際分散投資を基本としている積立投資では、持ち株会は毎月給与引き落としなので、積立と変わらずこの点では時間分散投資されドルコスト平均法を使用しているので問題はありません。
年2回の一時金は毎月の積立額の3倍が自動的に引き落とされます。国際分散投資という点では、たとえば以下のポートフォリオを構築している場合を考えます。

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国内株式は20%ですから、例えばTOPIXを20%積立ている場合は、ここに自分の会社の個別株を追加することは、まったく異なることをしていることになります。
たとえば、国内株式20%のうち、TOPIXを15%として、持ち株会への拠出金を5%とした場合、個別株はTOPIXとの乖離が結構大きくなる可能性が大です。なぜなら、個別株のその企業の業績に大きく左右され、下手をすれば1部上場企業でも倒産することもあるからです。
つまり、積立といっても所詮は個別株ですのでリスクが高いということです。
自分の会社なので安心感があるということはあると思いますが、実際に持ち株会への積立をしてみると損失が大きくなることも多いです。業績不振は突然襲ってきますので、そうなると長年積立してきても、短期で元本割れしてしまうリスクもあるということです。すなわち仮にポートフォリオへの組み込みが5%としても、リスクの高い資産が増えるというデメリットが発生します。

それでも自社株に拠出するでしょうか。管理職で強制的に入会という場合は、持ち株数で評価されることはないと思いますので、最低口数で加入していればよいのではないでしょうか。
それとも、自社の業績に賭けて積立口数を増やしますか。どうでしょうか。

持ち株会へ大金を拠出するなら国際分散されたインデックスファンドに回した方が、リスクを押さえて資産を増やせると考えますが、如何でしょうか。

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